沼津土木事務所と技術懇談会を開催
三島建設業協会(佐野茂樹会長)は7月25日、望月靖之所長をはじめとする静岡県沼津土木事務所の幹部との技術懇談会を協会大会議室で開き、「遠隔臨場」や「現場に整合した設計書」など話し合った。
冒頭、佐野会長は地方の建設企業の体力が疲弊している状況を吐露した上で、「若者たちに建設業の存在意識を認識してもらうためにも、国や地方自治体には事業費の確保・拡大をお願いしたい。さらには、懇談会を契機により一層、受・発注者間のコミュニケーションが活発になれば、よりよい地域づくりに生かすことができるはずだ」と、日頃からの「顔の見える関係」の重要性を訴えた。
望月所長は、三島建協の出席者に対し「災害対策委員会や安全委員会などの活動を通じて、安全・安心な県土づくりに貢献する取り組みを進めていることは心強く、頼りになる存在だと認識している」と謝意を示した。加えて、過疎化対策をはじめ「『どのように国土強靱化をオールジャパンで進めていくのか』について今後の動きに注目している。ただ、われわれとしては、経営の健全化や働き方改革、担い手不足対策など、建設業を取り巻くさまざまな問題に対し、『現場ファースト
』の意識を持って解決の道筋を導いていかなければならない」と強調した。
進行役を務めた、土屋龍太郎副会長兼土木・災害対策委員長は「若年者の入職を促進させるためには、雇用環境の改善と安全確保が求められる。それを実現するために、利益の確保が大前提となるが、受注者の企業努力や生産性向上に加えて、受発注者間の『相互理解』を重視するべき」と懇談の目的を示した。
懇談では、▽遠隔臨場の促進▽現場に整合した設計書に向けた取り組み▽若年者入職促進▽工事事故防止の新たな取り組み▽災害応急対応に向けた建設業団体との連携▽生産性向上に向けた市町の取り組み―について、話し合った。