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R2 みらい創造特別委員会 発足記念座談会

次代の息吹をもって、三建の未来を語る

一般社団法人三島建設業協会(通称・三建)の協会創立70周年を機に発足した「みらい創造特別委員会」。三島・田方・熱海・伊東の4地区から16人の若き精鋭たちが集まり、昨年12月17日に委員会活動がスタートした。協会員各社の若手後継者らが交流を通して、業界や地域の未来を切り開く施策を検討・実施することが目的だ。4地区の委員がそれぞれの地区代表者を選び、その代表者4人の中から委員長1人、副委員長3人が1月19日正式に決まった。三建の小野徹会長をはじめとする現協会役員が「新たな協会の姿を模索してほしい。新たな協会をつくってほしい」と次世代の協会役員候補に期待を寄せている。
そこで今回、みらい創造特別委員会の発足を記念し、広報委員会の山本裕二委員長がコーディネーターを務め、座談会を開催した。同特別委員会の正副委員長と広報委員会から若手の櫻井剛広報委員が参加し、特別委員会の活動方針や展望、建設業の将来性や役割、ものつくりの魅力などについて語ってもらった。

 座談会出席者
一般社団法人三島建設業協会
◇梅原 雅直 みらい創造特別委員会委員長(駿豆建設株式会社)
◇はぜ 哲也 みらい創造特別委員会副委員長(青木建設株式会社)
◇中戸川 秀 みらい創造特別委員会副委員長(株式会社斉藤組)
◇髙島 勝三 みらい創造特別委員会副委員長(株式会社髙島)
◇櫻井  剛 広報委員会委員(株式会社海野建設)
◇出口 直樹 広報委員会委員(株式会社東豆)
◇山本 裕二 広報委員会委員長(中豆建設株式会社)

山本 座談会のスタートに当たり、一言申し上げます。紀元前に建てられたピラミッドには「近頃の若い者は・・・」と書き込まれていたと言われており、昔から若者を揶揄することは延々と続いてきました。私も昔は若いときがありました。しかし、いつの時代でも若者が新しい時代をつくってきました。三建の次世代を担う皆さんに斬新なアイデアを提供してもらい、協会や業界を盛り上げていくために本日は忌憚ない意見を発してください。

出口 それではよろしくお願いします。今回、委員会メンバーが50歳以下の方々で構成されているのも特徴のひとつですが、まずは自己紹介を兼ねて会社での立場などを教えてください。





梅原 初代委員長を拝命しました。入社以来、土木工事の現場に従事し、5年前まで現場を駆けずり回っていました。社長就任当初は戸惑うことばかりでしたが、最近になって少しずつ周りが見えはじめ、建設業の将来は明るい、まだまだ伸びしろがあるということを感じつつあります。委員会では個々の会社ではできないことを委員の皆さんの力を借りながら実行し各社にフィードバックできればと思っています。


はぜ 大学卒業とともに現在の会社に入社し、以来、土木工事の現場管理を行ってきました。最初のころは協力会社の親方も含めて、いろいろと教わりながら仕事を覚えていきました。現場一筋だったので、今でも時間があるときには現場に顔を出し、手を出す癖が治りません。ものづくりの魅力に取りつかれています。

中戸川 私は昭和60年生まれです。事務職なので工事現場にはあまり詳しくありませんが、この委員会で建設業の魅力や役割、将来の在るべき姿などを勉強させていただければと思っています。

髙島 幼いころ、気づけば実家の家業が建設業でした。建設業に入職するのは当たり前と考えていました。入社後は土木工事の現場に携わっています。今回、委員会活動の機会をいただいたので、自分に何ができるのかを考え、精一杯頑張っていきたいと思います。


櫻井 三建では広報委員会に所属しています。会社では兄が3代目の社長を務めており、私は主に事務を担当しています。

出口 正副委員長4名のうち、土木工事の現場を長く経験されている方が3名いらっしゃるのが特徴的ですね。3名は建設業の特質や将来性をどのように考えていますか。

梅原 伸びしろの話ですが、機器や建機の進歩が挙げられます。例えばトランシット。テープ張りして距離を測っていた時代から、今は光波での計測が標準であり、さらに自動追尾へと変わりつつあります。現場作業の省力化という面で生産性が向上しています。ICT施工もまだ発展途上だと思います。まだまだ進歩するでしょうし、将来性を感じます。一つ懸念があるとすれば技術者としての力量が落ちていく可能性があるので心配です。苦労したからこそ、その経験が後の現場で生きてくるのではないでしょうか。

はぜ 海岸の防波堤工事の経験がありますが、ひと昔前は大変でした。何もない防波堤の上での仕事で、冬は特に強い西風に苦労しました。当時、
携帯電話もなければ、天気予報もアナログ的に調べ、仕事の段取りに苦労しました。天候に左右されるため、協力会社には無理もいいました。しかし今はインターネットの時代になり、気象も分かりやすく正確で、対策が取りやすくなりました。徐々にではありますが、「きつい」「きたない」「危険」の3Kから、「給与」「休暇」「希望」の新3Kに変貌しつつあることが、現場経験から感じ取れます。

髙島 山間の堰堤工事での出来事ですが、雨上がりで地盤が緩んでいる状況で堰堤の点検に行ったときのことです。5分遅ければあわや大惨事になった地滑りが発生しました。生死も分からず下まで流されていたでしょう。このとき命がけの大きな仕事をやっているなと実感しましたが、同時に堰堤をつくることで、地域住民の安全・安心を支えている仕事だとも感じました。地域の安全・安心の守り手としての仕事に誇りを持っていますし、住民の生命・財産を守るため未来永劫なくならない仕事だとも考えています。

出口 まさに、現場の最前線を担っている方の経験はとても重く感じます。地域の守り手であり、インフラ整備の担い手である建設業の重要性は世間にあまり伝わっていないところがありますが、特別委員会には建設業の重要性も世間にPRしてほしいですね。次に、建設業以外の業界にいらした経験のあるお二人はいかがですか。

中戸川 前職ではルート営業をしていました。建設業界に飛び込むことは特に躊躇はありませんでしたが、外から見る建設業と中から見る建設業では大きく違うと感じています。たとえば、世間からは「また道路工事のおかげで渋滞が発生している」と建設業の仕事は負のイメージで見られがちですが、今では、何のために工事をやっているのかを考えられるようになりました。地域の安全・安心を守るため、生活の利便性を向上させるために工事が行われていることに気付きました。視点を変えてみることによって、建設業の必要性が理解できました。

櫻井 前職はコンピューター関連の仕事をしていましたが、外から見て建設業は随分と世間から風当たりが強い業界だなと感じていました。入社して社内外の人と接してみると、勝手に想像していた荒くれ者の集団ではなく、皆さん本当にまじめな方だと思いました。今までの外からのイメージと現実とでは乖離がありましたね。これまでの認識不足を悔い改め、建設業が果たす役割をもっともっと外に向かって発信していかなければならないと感じています。

出口 それではここで、特別委員会の活動方針や展望などを聞かせてください。

梅原 現役員の期待を私なりに考えてみますと、一つ目は「これからの三建の活動を考えよ」、二つ目は「次世代が集まって横のつながりを持て」があると思います。4月から本格的に始まる活動をどのようにしたらいいのか正副委員長で話し合いましたが、まずは各社の次世代が抱える課題を解消するような活動が第一であると結論付けました。また、委員会は委員全員が発言する場、発言する会議でなければなりません。そこで16人の委員を3班に分け、「担い手不足」、「若手の離職防止」、「生産性向上」の三つのテーマで話し合っていくことで始動します。班長を決め地区混合で16人の班分けを行ないました。班長は担い手不足が髙島副委員長、離職防止は中戸川副委員長、生産性向上は副委員長で私は総括です。

髙島 担い手不足ということで言えば、地元の商業高校では建設業を希望する人はゼロとも聞いています。今の人は自分の価値観で仕事を選んでいると思いますが、建設業は後世に残る仕事で、本当にやりがいがあります。建設業の良さの伝え方がもっと上手にできればなと思います。特別委員会の活動に期待します。
出口 最後に、皆さんの意気込みをお願いします。

梅原 今は女性の入職も増えています。建設業をプラスイメージで受け取っている一つの良い例だと思います。われわれ自身が建設業に対しプラス思考にならないと、プラスの行動にならないと思います。

はぜ 委員会の活動を通して、他社の皆さんと知り合いになれれば、今までと違った情報も入ってくると思います。交流を大切にしていきたいと思います。

中戸川 皆さんと出会える機会ができたことはありがたいです。さまざまな視点を特別委員会で勉強し、今後の仕事に生かしていきたいと思います。

髙島 他社の皆さんからさまざまな話が聞けることは自分にとってプラスです。特別委員会ができたことに感謝しながら、協会や業界の発展について考えていきたいと思います。

櫻井 今後は私たちが世間の方々に近づき、建設業の重要性や役割をいかにうまく伝えるかにかかっていると思います。本業だけでなく、社会貢献活動などを通して地域住民の方々と関わりを持つことも重要だと考えています。

出口 委員長の話にあった通り、女性の入職が増えることによって意外なところで建設業が脚光を浴びるかもしれませんね。同時に建設用語の使い方ひとつをとっても、これまで当たり前と思われていたことを変えていく若い方々の感性が必要と感じます。本日は貴重な意見ありがとうございました。

山本 担い手不足や若者の離職防止、生産性の向上は建設業界にとって早急に解決しなければならない喫緊の課題で、解決に向けた取り組みを進めることが大切です。特別委員会にかかる期待は大きく、時にはプレッシャーと感じることもあるかもしれません。しかし、そのようなときは肩肘を張らず自由奔放に行けばいいのではないでしょうか。「最近の若い者は」と批判される覚悟をもって開き直ればいいでしょう。
本日は皆さんの若いパワー、熱い思いを十分に感じることができました。有意義な時間でした。ありがとうございました。


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